2016.03.01 2016.03 「ジェームス・ブラウン ~最高の魂を持つ男~」
英語教師: 上杉ひろ
2015年に公開されました。原題は、”GET ON UP”です。ジェームス・ブラウンとは歌手の名前であり、この映画は伝記物です。
感想としては、もう切ないとしか言いようがないです。ジェームス・ブラウンの歌は、すこぶるファンキーで、自然と身体が歌に合わせて動いてしまうものですが、この映画で描かれている彼の姿は見ていて痛々しく、運命の理不尽さを考えさせられます。
アメリカ映画というのは、底抜けに明るくて、ハッピーエンドの内容が多いのですが、それはアメリカ社会が抱える深刻さに対するガス抜きの役割を担っています。ところが、この映画はこうしたお約束事を取っ払ってしまっているのですね。社会的に成功することが「アメリカン・ドリーム」と称賛される一方、成功すればするほど孤独になっていく矛盾を鮮明に描いています。見るべきか否か、と言われれば、見るべきだと思いますが、中高年向きではないでしょうか。
最後に、英語の表現ですが、電話をかけている時に”I miss you.”と言っている場面があります。あまたの歌詞に登場するので知っている方も多いと思いますが、「あなた(君)がいなくて寂しい」と云った意味です。この言葉を投げかける相手がいる人は、かなり幸せだと私は思います。