2015.07.04 映画紹介「ウォルト・ディズニーの約束」
英語教師 上杉ひろ
原題は”Saving Mr. Banks” です。2013年制作。ディズニーが自社の映画「メリー・ポピンズ」の制作をめぐる話を描いた作品です。
この映画はいわばディズニー映画になる訳ですが、全く大人向けです。人の弱さというものを考えさせる内容です。私も中年になってつくづく思うのは、人はそんなに強いものではない、という事です。だからこそ希望を持ったり、夢を持ったりするのが大事ではないかと感じます。映画では弱さに負けた男性がアルコールに溺れる様子が描写されています。その娘である女主人公が後年になっても、そうした父親の姿を思い出して苦悩する様は痛々しいものです。
また、この映画で意外な発見もありました。それは「メリー・ポピンズ」の映画に出てくる歌です。「スプーン一杯の砂糖で薬が飲みやすくなる」という歌詞のものです。私は幼稚園の頃サンフランシスコに住んでいましたが、その頃持っていたレコードにこの歌が収められていて、何の歌か知らずに繰り返し聴いたものです。あらためて歌の出どころが判明しました。年齢を重ねると意外な発見が多いものですね。
英語の表現としては”Be my guest.”に注目しました。一見、ぶっきらぼうに聞こえるかも知れませんが、打ち解けた雰囲気で、“あなたはお客さんなのだからどうぞ好きに振る舞ってください”、つまり、「どうぞご自由に」という意味を端的に表現しています。これも、大人向けですよね?