2011.11.13 インゲン畑に身を隠したおじちゃん(2010年11月10日)
私は小さいころ近所に優しいおじちゃんが住んでいました。そのおじちゃんは村の電気の技術者でテレビまで手作りできました。いつもニコニコして、無口で恥ずかしがりやでした。女性のような清楚な顔をしていました。
農村では最初に畑や野菜畑はみんな一緒でした。つまり社会主義なので、みんなで働いて、みんなで食べたのです。その後、鄧小平さんの政策の「承包責任制」で、畑なども世帯によって分けて個人で持つようになりました。
私の家の隣の野菜畑も世帯ごとに分けていました。夏になるとインゲンを作ります。インゲンの枝が竹にそってぐるぐる登っていき、また竹同士を紐で結び、170センチ以上の高さの屏風のようになります。
人間は中に入るで、外で見えないぐらいです。
ある日、おじちゃんは自分のインゲン畑にインゲンを取りに行きましたが、遠くから一人の女性が自分のインゲン畑から出てきたのを見ました。泥棒に間違えないのに。おじちゃんはなんと他のインゲン畑に隠れてしまいました。
この話を聴いたおばちゃんが「どうして聞いてもしなかったの?自分が隠れたなんてまるであんたが泥棒みたいね。」と怒っていましたが、「相手は女性だから、僕から声をかけたら逆切れされてしまうかもしれませんよ。」とおじちゃんは弁解していました。
今回の流出した中国漁船衝突の映像を見ると、思わずあのかわいいおじちゃんの笑い話を思い出しました。
今はビデオを流出した犯人を騒いで捜していますが、本当に日本政府意図的な行為ではなければ、この「犯人」を中国の船長のように表彰台に立たせて日本の英雄にしなければと思うぐらいです。日本の政府は最初から堂々と公開したら、この余計な事件は起きないではないかと思います。今は本当に犯人探しが必要でしょうか。大事なことはここじゃないでしょう。
2010年11月10日